カーテンやブラインドによる家庭内の事故!危険を防ぐためのアイテムや注意点

カーテン

カーテンやブラインドは有効活用すれば生活環境を向上させるアイテムです。窓辺を華やかにする素敵なインテリアでもあります。しかし、中にはカーテンやブラインドによって痛ましい事故も起きているため注意が必要です。

・カーテンやブラインドで実際に起きた事故とは

・カーテンやブラインドの事故防止アイテムなど注意点

以上のふたつのポイントについてカーテン専門店のスタッフが解説します。

せっかく購入したカーテンですから、危険なく使いたいですよね。実際の事故や危険について知って、家庭内でカーテンを使う際の参考にしていただければと思います。

カーテンやブラインドで実際に起きた家庭内の事故

カーテンやブラインドに関する家庭内の事故は、消費者庁の資料によると平成22~26年に日本国内で3件確認されています。

ブラインドやカーテンなどが原因の家庭内での事故内容は、ブラインドやカーテンの一部(紐など)に子供が絡まってしまい窒息死するというものです。

海外でもブラインドやカーテンによる痛ましい事故が起きています。平成28年の経済協力機構(OECD)の調査によると、海外15カ国でカーテンやブラインドによる事故は250件以上起きていることが分かりました。

カーテンやブラインドで起きた事故の具体的な事例

カーテンやブラインドで起きている事故の事例として代表的なものは「子供の窒息」です。

ブラインドの近くにベッドがあり、子供が寝返りを打って床に落ちたときに、ブラインドの紐が首に食い込んで窒息死した事例が実際に報告されています。親子が起きている時間帯なら気づいたかもしれませんが、就寝中だと両親が気づくのも遅れてしまいますよね。

子供がブラインドの紐が首に絡んでいることに気づかず、事故につながってしまうケースもあります。

実際にあった事例では、少女がブラインドの紐が首に絡んでいることに気づかず、室内でジャンプなどをして遊んでしまい、怪我につながっています。親がブラインドの紐が切れる音がして振り返ると、娘が自分の首を痛そうにおさえていました。首に紐が絡んだまま気づかず遊んでしまい、首を怪我してしまったのです。

この他に、かくれんぼのときにカーテンやブラインドの陰にかくれたときに、体に紐やタッセルなどが絡んで怪我をするケースも実際に起きています。かくれんぼ中に首に紐が絡んでしまい、子供が半日ほど意識不明になったという事例がありました。

カーテンやブラインドで起きる事故の主な原因

カーテンやブラインドで起きる事故の主な原因は、カーテンやブラインドの「紐」「タッセル」などです。

カーテンやブラインドの本体そのもので怪我や死亡にいたるというより、カーテンやブラインドの一部である紐やタッセル、あるいはカーテンなどに合わせて使っている紐上のアイテムなどが事故の主な原因になります。

また、注目したいのがカーテンやブラインドで事故に合っている人の年齢層です。

カーテンやブラインドで事故に合っているのは、主に幼い子供になります。世界各国のブラインドやカーテンの事故を見ても、3歳未満の幼い子供が事故の被害者になっているケースが多い状況です。中には7~9歳の子供が事故の被害に合うケースもあります。

子供の中でも比較的低年齢層でよくブラインドやカーテンの事故が起きているようです。「年齢」も主な事故の原因、要素になっているのではないでしょうか。

カーテンやブラインドによる事故を防ぐための注意点

カーテンやブラインドによる事故を防ぐためにはどのようなポイントに注意すればいいのでしょうか。

家庭内でブラインドやカーテンを使う際の注意点や、危険を防止するアイテムなどについて説明します。

ブラインドやカーテンの安全性の規格がある

欧米などではカーテンやブラインドに関する安全規格が定められていました。しかし、日本には公的な規格が存在していない状況だったのです。

2017年12月に、日本にもカーテンやブラインドについての安全規格(JIS A4811「家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項-子どもの安全性」)が制定されました。カーテンやブラインドによる事故防止のため、そしてリスクを防ぐため、説明書などに分かりやすいイラストを含めて記載するように求めています。

安全性の規格が日本でもでき、カーテンやブラインドを作る会社は安全性に配慮して説明書の記載や製品の製造を行っています。知識として覚えておきたいポイントです。

子供にブラインドやカーテンの危険を説明する

家庭内の事故を防ぐためにも、子供のブラインドやカーテンの危険性を説明しておくことも重要です。

すでにお話しした通り、カーテンやブラインドによる死亡や怪我は多くの場合、子供が被害者になっています。子供が事故に合うケースを見てみると、ブラインドやカーテンで遊んだり、側で遊んだりして、紐やタッセルが主な原因になっているケースが多いと分かるはずです。

カーテンやブラインドの側で遊ばないように子供に促すこと。そして、紐で事故が起きていることを、子供に説明してはいかがでしょう。

子供の就寝場所とカーテンやブラインドを離す

乳児の場合は就寝中に寝返りや落下により、ブラインドの紐が体に絡んでしまうという痛ましい事故が起きています。乳児の就寝場所をカーテンやブラインドと離すことも安全対策のひとつです。

窓の近くに子供のベッドなどがある場合は、子供の就寝場所について再検討してみてはいかがでしょう。

事故防止のためにブラインドの紐を結んでおく

子供が遊んでいるときや寝ているときにブラインドやカーテンの紐、タッセルで事故に合わないためには、長すぎる紐を結んでおくという対処法があります。

特にブラインドの紐は長いため、子供の体に巻き付き事故の原因になる可能性があるため、ブラインドを操作し終わったら安全を考えて短く結んでおいてはいかがでしょう。面倒に感じるかもしれませんが、事故防止のためには重要なひと手間です。

カーテンの事故防止アイテムを活用する

カーテンタッセルによる事故を防ぐために、事故防止用アイテムを活用してはいかがでしょう。

カーテンタッセルにはいろいろなタイプがありますが、中にはマグネット式になっており、重さが加わるとタッセルが外れるタイプのアイテムもあります。

たとえば子供の体がマグネットタッセルに引っかかると、重さによりタッセルが外れてしまい怪我防止になるわけです。このような事故防止アイテムも販売されています。

最後に

カーテンやブラインドは窓周りを快適かつ華やかにするアイテムですが、同時に家庭内の事故にもつながりかねないアイテムでもあります。

カーテンやブラインドの事故は子供が被害者になる傾向にあります。長い紐は結んだり、事故防止アイテムを活用したりするなど、家庭内の事故に注意して快適に使いたいですね。

カーテンやブラインドの安全対策を家庭内でも考えてみてはいかがでしょう。