冬場に「結露」に悩まされるお宅は少なくないはず。
結露が窓にびっしり浮くだけでも困りますが、結露という水気によってカーテンが汚れてしまうこともあります。せっかく買ったカーテンなのに、冬場の結露で痛み・・・結果、使えなくなってしまうのは悲しいことですね。
結露を防止することが、冬場のカーテンを清潔に保つポイントです。しかし、ポイントと言われても、冬場はなかなかカーテンの洗濯はできません。他に方法があるのでしょうか。
冬場に知っておきたい、カーテンの結露対策について解説します。結露が原因で傷んだカーテンを廃棄という切ない結末を回避するためにも、冬場のカーテンの衛生対策や結露対策はしっかりやって行きましょう!
カーテンにとって結露は大敵!カビや傷みの原因に
結露とは、水蒸気を含んだ空気が冷やされることにより発生します。水蒸気を含んでいる水が冷やされると、その空気に含まれていた水蒸気のうち、余分なもの(飽和量を超えたもの)が水に変化します。これが結露の基本的なメカニズムです。
グラスに冷えたジュースやお酒を注ぐと、グラスの表面に水滴が発生しますよね。これこそが結露。冬場は寒さと、室内の温かさによって、結露が発生しやすい状態になります。多くのお宅では「結露といえば冬場のお悩みだよね」という感じではないでしょうか。
結露自体は普通の水です。カーテンに付着しても「ただの水がついた」「水で濡れただけ」に等しい状態です。しかし、湿り気は、カーテンにとって大きなリスクになります。なぜなら、カビなどの温床になるからです。
濡れは布製品にとって、色落ちやシミ、色移りなどの原因にもなります。このように、結露自体はただの水濡れですが、結露から端を発して、カーテンの傷みやカビの原因になってしまうことがあるのです。
じめじめしていると、それだけで印象も悪いですよね。衛生的にもよくありません。「冬は常にカーテンが湿った感じで、嫌だな」というお客様の声もよく耳にします。
冬場の結露は、カーテンにとって「悩みの種」のような存在なのです。
冬場の結露で濡れたカーテンを清潔に使う方法
冬場の結露でカーテンが濡れても、結露自体は水なので、単純に「濡れるだけ」です。しかし、すでにお話したように、濡れた状態だと衛生的によくありませんし、見た目の印象もよくありません。カビの温床になるという懸念もあります。
他には、部屋の室温への影響も考えられるはずです。冬場のカーテンは、窓の周囲の冷たい空気をシャットアウトします。しかしカーテン自体が濡れていると、冷気によってカーテンが冷え、室内に冷気が一歩前進した状態になってしまうのです。カーテンという濡れと冷えによって冷気を発する存在があるわけですから、暖房の効率も悪くなってしまいますね。
冬場に結露で濡れてしまいがちなカーテン。季節柄仕方がないとはいえ、結露による濡れや衛生、暖房効率への影響を最低限におさえる方法はあるのでしょうか。結露対策にはどのような方法があるのでしょう。
冬場のカーテンを清潔に使う方法は8つあります。
1.結露をこまめにふき取る
2.天気を見てカーテンを風にあてる
3.除菌スプレーを活用する
4.カーテンを冬用のものに交換する
5.カーテンを重ねて使う
6.カーテンをこまめに交換する
7.断熱シートなどを活用する
8.加湿に注意する
カーテンの結露対策①結露をこまめにふき取る
カーテンを結露に濡らさず衛生的に使う方法のひとつが、「結露をこまめにふき取る」という方法です。
結露をそのまま放置すると、どうしてもカーテンが濡れてしまいます。なので、こまめに結露をふき取り、カーテンが濡れないようにすることで、カーテンの結露濡れ対策になるのです。結露をふけばその分だけカーテンが結露(水分)で濡れてびしょびしょになることも防止できるため、濡れや水分が原因になる不衛生やカビ対策にもなります。
結露をふき取るときのポイントは「窓だけをふかないこと」です。結露というと窓を想像するかもしれませんが、結露が発生する状況の場合、窓だけが結露で濡れているわけではありません。窓枠や窓の下の床、窓の側の壁なども濡れていることがほとんどなのです。
窓の下が木の床の場合、床を見ていると水たまりができていることもあります。結露は家の腐敗の原因にもなるため、窓と床、湿り気のある窓枠や側の壁などは一緒にふき取りしたいもの。一日に何度かふくだけで、カーテンの濡れはかなり軽減できます。窓の周囲もふくことで、家自体のカビや腐敗に対策にもなります。
カーテンの結露対策②天気を見てカーテンを風にあてる
カーテンの結露対策のひとつとして、カーテンを風にあてることも良い方法になります。
窓と窓周辺の結露は、こまめにふいても、どうしてもジメジメ感が残ることが多いのです。自然、カーテンも結露をたくさん吸い込まなくても冬場は湿り気を帯びていることが少なくありません。
天気を見計らって、なるべく天気の良い日に窓を開けて風にあてる。これだけで、結露で濡れた窓周辺やカーテンはかなり乾燥します。室内の換気もできるため、一石二鳥です。
カーテンを風にあてる方法は、結露でカーテンが濡れてしまったときにも有効な方法になります。天気の良い日は積極的に窓を開けて、カーテンや窓周辺を自然な外の風で乾燥させてみてください。
もちろん、雨や雪の日など、天候の悪い日はNG。冬の日の中でも、ぽかぽかとした陽気のある日や乾燥した風の吹く日がおすすめです。
カーテンの結露対策③除菌スプレーを活用する
冬によく結露が発生する部屋で使っているカーテンは、鼻を近づけてみると湿っぽい臭いと同時にカビっぽい臭いがすることがあります。こんなときは、市販の除菌スプレーなどの活用がおすすめです。
すぐに洗濯できるような天候であればいいのですが、カーテンのような大判の洗濯物は、洗濯しても冬場はなかなか乾きません。他の洗濯物も夏場より乾くまで時間がかかり、乾している時間が長いでしょうから、場所がないという現実問題もあるかもしれません。
洗濯はなかなかできない。けれど、カビや湿った臭いがする。これが結露の多い部屋のカーテンです。
冬場のカーテンには除菌スプレーなどをこまめに使っておけば、カビの発生や嫌な臭いをある程度防ぐことができます。結露の多い部屋のカーテンの場合は、他の部屋のカーテンよりこまめに除菌スプレーを使っておきましょう。
ただし、ペットやお子さんのいるご家庭は、除菌スプレー選びにはご注意を。お子さんやペットに影響のない、安全で香りも控えめな除菌スプレーを使ってくださいね。
カーテンは面積が広いため、除菌スプレーなどを使うと、芳香の強いタイプは室内に香りが広がる傾向にあります。除菌剤などの香りが苦手な人も注意が必要です。
カーテンの結露対策④カーテンを冬用のものに交換する
年間通して同じカーテンを使っているお宅は少なくありません。カーテンの中には季節関係なく使えるものも多いですし、やはり気に入ったカーテンは使っていたいもの。年間を通して同じカーテンを使っても、もちろん問題ありません。ただ、結露が酷い場合は、カーテンを季節によって交換することも考えたいもの。
カーテンの中には、防水や防カビの機能を持つものもあります。春から秋の結露のほぼない季節はお気に入りのカーテンを使い、結露の多い冬場は防カビや防水機能を持つカーテンを使ってみてはいかがでしょう。
防カビカーテンならカビの発生を抑制でき、防水カーテンは結露による濡れを軽減できます。
カーテンの結露対策⑤カーテンを重ねて使う
冬場はカーテンを2枚重ねて使うのも、カーテンの濡れや結露対策として有効です。
結露の多い窓側に防水や防カビ加工のあるカーテンを使い、部屋側にドレープカーテンなどを使う。このように重ねて使うと、結露の水分が防カビや防水カーテンに阻まれますので、室内側のカーテンを守ることができます。
洗濯できるカーテンを窓側に使えば、交換によりこまめに洗濯することも可能です。除菌スプレーなどの頻度も、窓側のカーテンをやや多めにすれば、カビの繁殖をおさえ、衛生面にも気を配ることができます。
カーテンの結露対策⑥カーテンをこまめに交換する
冬はなかなかカーテンを洗濯できない季節ですが、換えのカーテンがあれば別です。
カーテンを洗濯するといっても毎日洗濯することはまずないはず。カビっぽい臭いや結露による湿った臭いがし始めたら、カーテンを交換用のカーテンと取り換える。そして、使っていたカーテンは天候を見て洗濯します。
カーテンを衛生的に使うためには、洗濯は効果的。冬場は洗濯が難しくても、天候によっては「今日は洗濯できそう」ということもあるのではないでしょうか。交換用カーテンをストックしておけば「すぐに洗濯して乾燥させないとカーテンがない」という困った事態に陥ることもないはずなので、交換して天気を見て洗濯というローテーションが可能になります。
カーテンには洗濯できるカーテンと、洗濯できないカーテンがあります。冬場は洗濯できる防水や防カビ機能を持ったカーテンを2枚ほど用意し、ローテーションする方法もおすすめです。
カーテンの結露対策⑦断熱シートなどを活用する
ホームセンターなどでは、窓の結露対策アイテムとして、断熱シートなどがよく販売されています。断熱シートなどの結露対策アイテムを活用することで、結露自体を防ぐことが可能です。
結露を防げばカーテンが濡れることが少なくなります。カーテンが濡れる機会が少なくなれば、カーテンの衛生状態も保たれるというわけです。窓に断熱シートを貼るなど、根本的な結露対策を行い、カーテンの濡れやカビの大元を絶ってしまいましょう。
カーテンの結露対策⑧加湿に注意する
結露の原因のひとつになるのが、過度な湿度です。
冬という季節は乾燥しやすい季節。喉はお肌のために加湿器をつけっぱなしにしたり、ストーブに薬缶をかけたりするお宅もありますよね。適度な湿度は生活を心地よくするためにも重要なことです。しかし、結露やカーテンの結露濡れ対策としてはマイナスになります。
結露は空気中の余分な水蒸気が原因だという話をしました。過度な加湿をすると、空気中の余分な水蒸気が増える結果になります。そのため、結露が酷くなってしまう可能性があるのです。
どんどん加湿して、結露が窓にびっしり。そして、カーテンもぐっしょり濡れてしまう。これでは、他の結露やカーテンの結露濡れ対策をしても、過度な加湿によっていたちごっこになってしまいますよね。
室内の快適な湿度は40~50%だと言われています。加湿器をつけっぱなしにせず、湿度計などを設定して、ある程度の湿度調節をすることが重要です。
湿度をおさえれば酷かった結露を軽減できる可能性があるため、カーテンの濡れやカビの大元になる結露対策として、湿度調整をしてみてください。
最後に
冬場に使えるカーテンの結露対策について解説しました。
カーテンが結露で濡れると、カビや傷みの原因になる可能性があります。カーテンが濡れていると室内の暖房効率にも関係するため、可能な限り結露対策をしたいものです。
カーテンの結露濡れ対策には8つの方法があります。方法は1つずつ試すより、併用することをおすすめします。
冬という季節に合ったカーテンをご紹介することもできます。お気軽に当店へとご相談ください。