防音カーテンの選び方は?|ピアノなどの楽器を弾く人はどんなカーテンを選べばいいのか

カーテン

自宅で楽器を弾く人は、決して少なくありません。カルチャースクールでいろいろな楽器を学ぶことのできる現在、自宅は余暇を過ごす場でもあり、楽器の練習場でもあります。楽器を奏でることは良い気晴らしにもなりますよね。

しかし、問題は「楽器の音」です。楽器を弾くと、当然ですが音が出ます。練習のために、ある程度のまとまった時間、楽器の練習をするという人もいることでしょう。

自宅で楽器を弾く人にとって、「ご近所に迷惑をかけないかな」「家族にうるさいと言われないかな」という「楽器の音」の問題は、考えるべき重要な問題になっているのではないでしょうか。楽器の音で近所トラブルになったという話もよく耳にしますから、楽器の音対策は、楽器が趣味の人にとって重要な問題です。

カーテンの中には「防音カーテン」という、音に関する機能を持つカーテンがあります。ピアノなどの楽器を趣味にしている人は、防音カーテンで楽器の音対策を検討してみてはいかがでしょう。

・防音カーテンとはどのようなカーテンなのか

・防音カーテンはどのような音に効果的なのか

・楽器を趣味にしている人がおさえておきたい防音カーテンの選び方

・防音カーテンの効果的な使い方とは

以上のポイントを、カーテンの専門店が解説します。

防音カーテンとはどのようなカーテンなのか

防音カーテンとは、「音を防ぐ機能を持つカーテン」のことです。外の音を防ぐほか、室内の音を外に漏らさない機能にも秀でています。外への音漏れ。外からの音。音に困っているときに役立ってくれるカーテンが防音カーテンなのです。

防音カーテンには、「吸音カーテン」と「遮音カーテン」の2種類があります。また、吸音と遮音を合わせて防音カーテンとして販売されていることもあります。防音カーテンという大きな括りの中でもさまざまなタイプがあるので、購入時は念のために確認してみてください。

吸音カーテン

吸音カーテンは、音を吸収するタイプのカーテンです。音を吸収することに優れた素材で作られていたり、吸音加工がしてあったりするカーテンがこのタイプにあたります。

カーテンの素材になるのは、主に布。布素材が音を吸収するのだろうかと疑問に思うかもしれませんね。

タオルやクッションを口許に押し当てて声を出してみてください。タオルやクッションに音が吸収されて、何を言っているのか聞こえにくいのではないでしょうか。音を防ぎたい場合はこのように布を使うことがありますよね。

吸音タイプのカーテンは通常のカーテンより、よく音を吸うような素材での制作や加工がなされているのです。

遮音カーテン

遮音カーテンとは、音を遮る機能を持つカーテンのことです。

普通のカーテンでも、ある程度音を遮る機能を持っています。音を出す前にバスタオルをかぶりました。バスタオルをかぶったまま声を出すと、籠って聞こえませんか。バスタオルをかぶった人の声は、かぶっていない人よりも聞こえにくいはずです。まさに遮音です。

遮音カーテンは音を遮る機能に秀でた素材で作られていたり、遮音のための加工がされていたりするカーテンのことになります。遮音カーテンは、普通のカーテンより、より遮音の機能が高くなっているのです。

防音カーテンはどのような「音」に効果を発揮するの?

防音カーテンには音に関する効果の面で2つの注意点があります。

1.防音カーテンにも防音の得意分野がある

2.防音カーテンだけで音を完全に漏らさないようにすることは難しい

防音カーテンにも防音の得意分野がある

防音カーテンには、防音の面で得意分野があります。得意分野の音は、防音カーテンでより防ぎやすいという特徴があります。

防音カーテンで遮りやすい、あるいは吸収しやすい音は「中高音域の音」です。中高音域の音とは、次のような音のことです。

1.ピアノなどの楽器の音

2.犬の鳴き声

3.テレビや映画などの音

4.女性の会話

5.電話での会話

6.赤ちゃんの声

高めでちょっと大きいタイプの音だと考えれば分かりやすいのではないでしょうか。

これらの音は空気を伝わり、音の発生源から離れると音が小さくなるという特徴があります。防音カーテンはこれらの空気を伝わる中高音を防ぎやすいため、楽器を練習する部屋などにはぴったりのカーテンになります。カーテンは室内と窓際の空気を遮るアイテムなので、空気を伝わる音を防ぐことは得意分野であるということです。

なお、防音カーテンは、低音を防ぎにくいという特徴がある点に注意が必要になります。低音の代表格は、工事現場の重機の音や、電車の音です。これらの低音は物を伝う振動音。振動音は体にドスンと響く低音が主な特徴になります。

カーテンは空気を遮るものなので、空気を伝う音には効果を発揮するのです。しかし、物を伝うタイプの音は防ぎにくいという特徴があります。低音を出す楽器の音色は、ピアノなどの空気を伝わる中高音の音色より音漏れしてしまう可能性があることも注意点です。

防音カーテンだけで音を完全に漏らさないようにすることは難しい

防音カーテンは音を防ぐ効果のあるカーテンですが、全ての音を完全に防いでくれるわけではありません。

注意点として、防音には限界があり、いくらかは音漏れしてしまうことを覚悟しなければいけません。大きな音がやや小さくなる。甲高い音が、小さくなる。防音カーテンとしては、このような想像をすると分かりやすいかもしれません。

ピアノの音も、すぐ側で聞くと大きいはずです。しかし、防音カーテンで封じ込めをすることにより、音を小さく、あまり響かないようにするという感じになります。防音カーテンだけで音を完全に室内だけに封じ込めすることは難しいのです。

ただし、より部屋に合った防音カーテンを選び、効果的な使い方をすることで、防音カーテンの効果を高めることは可能です。効果的な使い方をすれば、より小さな音となるよう、おさえることも可能になります。

ピアノなどの楽器を弾く人が知っておきたい防音カーテンの選び方

防音カーテンを選ぶときは、どのようなポイントでカーテンを選べばいいのでしょうか。ピアノなどの楽器を弾く部屋や、楽器を弾くことを趣味にしている人はどのように防音カーテンを選んだらいいのでしょう。3つのポイントで選び方を見て行きましょう。

1.ピアノのある部屋の立地や特徴を考える

2.カーテンの密度が高い防音カーテンを選ぶ

3.防音カーテンの重さに注意する

ピアノのある部屋の立地や特徴を考える

ピアノなどの楽器を演奏する部屋の防音カーテンを選ぶときは、その部屋の立地や特徴も考慮して選ぶことが重要です。なぜなら、防音カーテンには、遮光などの他機能が付属しているカーテンが少なくないからになります。

たとえば、ピアノを弾くときに、西日に困っていたとします。西日で暑く、楽譜が読みにくいと感じていました。部屋の立地的に、西日が強く射し込む部屋だったのです。

このようなケースでは、防音にプラスして遮光の機能を持ったカーテンが有効になります。部屋の立地や特徴で、困ったことはないか。困りごとを解決するために、どのような機能が望ましいか。防音にプラスして、他機能も吟味して防音カーテンを選びましょう。

カーテンの密度が高い防音カーテンを選ぶ

防音カーテンは、基本的に密度が高いカーテンほど防音性が高くなっています。また、カーテンが薄手のものより、厚手のものの方が防音性は上です。

防音機能を追求する場合は、防音カーテンの密度や厚さなどもチェックして購入することが重要です。

防音カーテンの重さに注意する

防音カーテンは基本的にカーテンの密度が高く。布地が厚めの方がより防音性が高くなっています。しかし、カーテンの密度が高いことや、布地が厚いことは、カーテンの重さに関係してくるため注意が必要です。

防音性を高めるためにとにかく厚手で密度の高い防音カーテンを選んでしまうと、カーテンレールが重さで歪んでしまったり、壊れてしまったりする可能性があります。

防音カーテンの購入前にカーテンレールの状況をチェックしておくことが重要です。また、カーテンレールの耐久も視野に入れて防音カーテンを選ぶことが重要になります。

密度が高い防音カーテンや厚手の防音カーテンを購入する前に、カーテン専門店に相談することをおすすめします。場合によっては、似たような防音カーテンでより軽いものや、部屋に合ったものが見つかる可能性があるからです。防音カーテン以外のアイテムで防音性をアップできる可能性もあります。

防音カーテンを使うときの3つの効果的な使い方とは

防音カーテンはちょっとした工夫でより効果的に使うことが可能です。3つの方法をご紹介します。

1.防音カーテンを2枚使う

2.クリップなどを活用する

3.防音アイテムも一緒に使う

防音カーテンを2枚使う

防音機能のあるカーテンを2枚重ねて取り付けることで、防音機能を高めることが可能です。

たとえば、薄手の防音カーテン1枚だと、思うようにピアノなどの楽器の音を防音できないことがあります。そんなときは、防音カーテンをもう1枚足して取り付けることで、防音性アップを期待できるのです。

厚手で重い防音カーテンを取り付けることが難しい場合には、比較的軽めの防音カーテンを2枚使いするという方法もあります。防音カーテン同士がお互いをサポートするのです。

クリップなどを活用する

防音カーテンは隙間があると、機能が落ちてしまいます。防音カーテンは空気を伝う音を防ぐカーテン。隙間があると、空気が行き来してしまいますよね。防音カーテンを使うときは、隙間を可能な限りなくして使うことで、防音性アップが期待できるのです。

クリップなどの小物を活用し、ピアノなどを弾くときにカーテンの隙間をなくすようにしてみてはいかがでしょう。カーテンの端などをクリップなどで留めれば、完全とは言えませんが、使わないより隙間をなくすことができるはずです。

防音アイテムも一緒に使う

防音アイテムはカーテンだけではありません。壁などに使える防音シートや、床に使える防音マットなどもあります。防音カーテンと防音アイテムをセットで使うことも、防音対策としておすすめです。

最後に

自宅でピアノなどの楽器を弾く人にとって、防音は重要な問題です。防音カーテンは防音対策の1つとしておすすめ。効果的な使い方によってさらに防音効果アップを期待できます。

防音カーテンにもいろいろな種類がありますので、自宅や部屋に合わせて選ぶことがポイントです。防音カーテン選びは、お気軽に当店へご相談ください。

 

さくらインテリア商品チェック