防炎カーテンは燃えないの?特徴や洗濯できるかなど解説
カーテン選びをしているときに「防炎カーテン」という名前を耳にしたことはありませんか。
防炎カーテンとは火に対する耐久力のあるカーテン全般のことですが、防炎という名前から「燃えないカーテンなの?」と疑問を持つのではないでしょうか。
防炎カーテンは燃えないカーテンなのでしょうか。また、どのような特徴を持ったカーテンなのでしょう。
・防炎カーテンとは?
・防炎カーテンの特徴
・防炎カーテンは洗濯できる?
・防炎カーテンを選ぶときのコツ
以上の4つのポイントをカーテン専門店スタッフが解説します。
この記事を読めば防炎カーテンがどのようなカーテンなのか分かります。カーテン選びのときの参考にしてください。
防炎カーテンとはどんなカーテンなのか
防炎カーテンとは「燃えにくく、燃え広がりにくいカーテン」のことです。
「防炎という名前から燃えないカーテンだろう」と勘違いしがちですが、決して燃えないわけではありません。あくまで炎に対する耐久が高く、燃えにくくなっているカーテンのことです。
普通のカーテンは、火を点けると一気に燃え広がります。対して防炎加工を施している防炎カーテンは、一気に燃え広がることはなく、ゆるやかに燃えるという特徴があるのです。一気に燃え広がることを防ぐため、カーテンに火が点いても数分~10分ほど時間稼ぎをしてくれます。その間に避難や消火などの措置を取れますね。
・火による被害をおさえてくれる
・燃え広がるまでの時間稼ぎをしてくれる
・着火しにくい
このような特徴を備えているカーテンが防炎カーテンなのです。
防炎カーテンはなぜ燃えにくいのか
防炎カーテンが燃えにくい理由は2つです。
・燃えにくい素材を使っている
・燃えにくい加工がなされている
詳しい素材や加工法については後の見出しで説明します。
防炎カーテンと普通のカーテンの違い
防炎カーテンには防炎ラベルという印があります。
普通のカーテンには防炎ラベルはついていません。
防炎カーテンが使われる場所
防炎カーテンはビルや人の多く出入りする場所、医療施設、介護施設などでよく使われています。
一般家庭でも失火対策として防炎カーテンを使っているお宅があります。
防炎ラベルのついた防炎カーテンと消防法について
防炎カーテンには「防炎ラベル」がついています。防炎ラベルは、防炎物品につけられる印です。カーテンのほかには、絨毯などについています。
人が多く出入りする建物や病院、介護施設、地下街、劇場などは、防火対策として防炎機能を持った防炎物品の使用が消防法によって義務付けられているのです。しかし、目印がないと、どの品物が防炎機能を持ったカーテンや絨毯かわかりません。防炎ラベルは防炎機能を持った防炎物品を示す目印としての役割を持っています。
防炎カーテンを探すときも、防炎ラベルが目印になります。
知っておきたい防炎カーテンの特徴と知識
防炎カーテンを選ぶときに知っておきたい知識と選び方のコツは10あります。
一般家庭にも防炎カーテンを設置する義務はあるの?
大勢の人が出入りする施設や病院などには、消防法で防炎ラベルのついた防炎カーテンの設置が義務付けられています。では、一般家庭はどうなのでしょう。同じように防炎カーテンを設置する必要があるのでしょうか。
一般家庭については、防炎カーテンの設置が義務化されていません。しかし、火災のニュースが連日報道される昨今、防炎カーテンをご自宅の防火対策の一環として利用することには、メリットがあると考えられます。
気に入った色柄のカーテンを見つけたら、そのカーテンに防炎ラベルがついているかどうかチェックするのがコツです。カーテンの専門店に相談すれば、気に入ったカーテンと似たような色柄の防炎カーテンを探してもらうこともできます。
防炎カーテンはどんな素材や加工法でできているの?
防炎カーテンの代表的な素材はポリエステルです。
ポリエステルという素材は燃え方が緩やかで、さらに火が点きにくい素材であると言われています。防炎カーテンの多くは素材にポリエステルを使っており、防炎機能を付加するために防炎加工などを行っているのです。
防炎カーテンには大きくわけて2種類あります。1つは、燃えにくい素材を使っている防炎カーテン。もう1つは、通常の素材で作られたカーテンを薬液で加工することにより、防炎機能を付加しているタイプの防炎カーテンです。
防炎カーテンは灰色のものしかないの?
防炎と言われると、灰色やモノクロのような色合いを想像するかもしれません。建物の防火壁が灰色のケースが多いため、何となく灰色やモノクロのカーテンを連想してしまうようです。
防炎カーテンにはカラフルな色柄物が多く、非常にバリエーション豊かになっています。季節や室内のインテリアにあわせて選ぶことができますよ。
防炎カーテンの防炎以外の性能は?
防炎カーテンには、防炎以外の機能を備えたカーテンもあります。
防炎カーテンによくあるタイプは、遮光機能を兼ね備えたタイプのカーテンです。防炎カーテンの中にも遮光1級という高い遮光機能を備えたカーテンも多くあります。防炎機能以外に別の機能も欲しいという人は、カーテンの専門店にご相談ください。
防炎カーテンの耐用年数はどのくらい?
防炎カーテンの耐用年数は7年ほどだと言われています。防炎機能が発揮されるよう、一定年数での買い替えをおすすめしています。これは、多くのカーテンに言えることです。
防炎カーテンの買い替えについては、カーテンの専門店にご相談ください。長さや色柄など、似たようなタイプを探すことも可能です。
買い替えをひとつのサイクルとして、新しい色柄の防炎カーテンで心機一転するのもいいですね。部屋の調度などにあわせたいという場合も、専門店にご相談ください。
防炎カーテンを買うにはいくらくらい必要なの?
防炎カーテンの価格は1,000円以内のカーテンから10,000円以上のカーテンまでさまざまです。手頃な防炎カーテンはネットやホームセンターなどでも購入可能です。ただし、手頃な1,000円くらいの防炎カーテンは色柄やサイズの選択肢が少ないというネックがあります。
自宅の調度や窓にあわせて購入したい場合や、防炎機能以外の機能(遮光機能など)も持ち合わせているカーテンを購入したい場合は、1窓あたり1万円ほどの予算を見ることがコツです。1万円くらいの予算を見れば、機能やサイズ、色柄もかなり充実しており、満足できる防炎カーテン選びができます。
窓が多い場合や、予算が気になる場合は、カーテンの専門店で見積もりを出してもらうと安心です。
防炎カーテンを使うと火災保険の値引きはある?
残念ながら、防炎カーテンを使っているからといって火災保険の値引きはありません。ただし、いざという時に着火しにくく燃え広がりにくい防炎カーテンの特徴が、ご自宅の被害を防いでくれる可能性があります。
被害を防いでくれれば、金銭的な損害も減ります。防炎カーテンが力を発揮してくれれば、それだけで安心とお得さを両立できますね。
防炎カーテンのお手入れ方法は?
防炎カーテンの多くは、自宅の洗濯機で丸洗いできるウォッシャブル対応になっています。洗濯後は特別なことは必要なく、普通に干して、元通りにカーテンレールに吊るすだけです。防炎カーテンだからといって特別なお手入れの手間はありません。
ただし、一部の防炎カーテンはウォッシャブル対応になっていないことがあります。ウォッシャブル対応になっていない防炎カーテンは、クリーニング店に出すとキレイに洗えますよ。
自宅でこまめに洗いたいという人は、防炎カーテンを購入するときに「自宅で洗えますか(ウォッシャブルですか)」とお店に確認しておくのがコツです。
防炎カーテンの処分方法は?
防炎カーテンの処分方法は、普通にゴミに出すこと。基本的に燃えるゴミに出してOKですが、自治体にルールがあるなら、自治体のルールに従ってください。
なお、お店によっては、カーテンのリサイクルや引き取りをしていることがあります。防炎カーテンを処分するときは、カーテンの専門店に処分対応をしているか確認しておくことをおすすめします。
買い替えのときなどは、古い防炎カーテンの処分についてお店側に相談することがコツです。
防炎カーテンを買うときにほかに気をつけたいコツは?
防炎カーテンを買うときに気をつけたいコツは、サイズです。
たとえば、丈が短すぎたり、横幅が短すぎたりすると、防炎機能をしっかりと発揮できない可能性があります。窓にあったサイズのカーテンを選ぶことが重要なコツです。
サイズがわからない。どんな防炎カーテンにしたらいいかわからない。このようなケースでは、カーテンの専門店に相談することで、適切なサイズを確認することが可能です。カーテンの専門店は、ヒアリングの中からニーズを拾い上げて、最適なカーテンを提案できます。
カーテンの専門店に相談して、失敗しない防炎カーテン選びをしましょう!
最後に
防炎カーテンは、燃えにくく燃え広がりにくいという特徴を備えたカーテンです。防炎カーテンには防炎ラベルというマークがついているので、購入のときの目印にしたいもの。
防炎カーテンを買うときは特徴を理解して購入しましょう。いろいろな色柄の防炎カーテンがありますので、希望にあった防炎カーテンがきっと見つかるはずです。
わからないことがあれば、カーテンの専門店(さくらインテリア)へ気軽に相談してくださいね。