自宅でできるカーテンの洗濯|洗い方の手順からカーテンを洗う頻度まで

カーテン

カーテンの専門店がお客様からよく受ける質問の1つに「カーテンのお手入れ方法」があります。

自宅にカーテンを設置しても、洗わずにそのまま。確かに、臭いや汚れが気になりますよね。カーテンは面積が大きいため「洗濯屋に出さないとダメなの?」と気にする人も少なくありません。

実は、カーテンは家でも洗濯などのお手入れができるのです。

1.カーテンを洗う頻度

2.カーテンを洗う手順

3.カーテンを洗濯できないときはどうすればいいのか

カーテンの洗濯についてよく寄せられる質問について、カーテンの専門家が解説します。

カーテンを洗う頻度はどのくらい?自宅で洗えるのか

カーテンは窓と室内の境界線にあります。窓から入り込む風に混じったゴミをブロックする役目も持っているのです。使い続けると、外の空気に混じるゴミや排気ガス、花粉などが付着します。室内の空気も窓から外へ出ますので、内部のタバコのヤニや臭い、ホコリなどが付着してしまうのです。

カーテンを使っていても、「カーテンは洗える」ということを知らず、カーテンを設置してから1度も洗濯していないというお宅も少なくありません。カーテンを洗っていないと、設置から現在までのゴミや臭いがカーテンへと蓄積されていることになります。衛生上、好ましくありません。

汚れたカーテンはカビの発生源になったり、変色により室内を陰気に見せてしまったりというデメリットがあります。汚れ具合によっては、家族の健康にも悪い影響を及ぼすことも考えられるのです。カーテンを設置したら、一定の頻度でお手入れすることが望ましいと言えます。

カーテンは自宅で洗濯できるの?

結論から言うと、カーテンは洗濯できます。厚手、薄手問わず洗濯が可能です。

ただし、特殊加工されているカーテンや高価なカーテンは、念のためにカーテンの専門店に洗濯が可能か確認することをおすすめします。日常使いできるカーテンのほとんどは「自宅で洗濯が可能である」が結論になります。

カーテンを洗う頻度は?

厚手のカーテンを洗う頻度は年1回あるいは2回です。

花粉の季節が終わったタイミングや、夏の乾きやすいタイミングなど、年1回スケジュールを決めて洗うのがおすすめです。

レースカーテンなどの薄手のカーテンは汚れにより変色しやすく、汚れも目立ちやすいという特徴があります。洗う頻度は年2~3回くらいを目安に、「ホコリっぽいな」と感じたら洗濯サインだと思えばOKです。

カーテンは布製品です。布製品は洗わずに放置すると、汚れがどんどん溜まってしまいます。洗う頻度を参考に、お手入れを心がけるのがポイントです。カーテンをしっかり洗っていると、室内の空気がびっくりするほどクリーンになりますよ。生活のクオリティもアップするはずです。

カーテンを洗わないとどうなるの?

カーテンを洗わないと汚れが蓄積してしまいます。カーテンは外からの砂ぼこりや花粉、チリなどをブロックする役目があるため、外から飛んできたゴミがカーテンに付きっぱなしになってしまうのです。

また、カーテンを洗わないと臭いやカビの原因になってしまいます。

カーテンが汚れっぱなしだと汚れがそのままで、その汚れが臭いの原因になることも少なくありません。カーテンは窓辺にあるため、ときに結露や雨、雪などでも汚れてしまいます。雨や雪、結露などの汚れもそのままだとやはり臭いの原因になってしまうと言えるでしょう。

カーテンを洗わない場合、黒カビの原因にもなります。黒カビが一度はえてしまうと完全に除去することが難しいと言われているのです。黒カビが発生するとせっかくのカーテンの色柄も台無しになってしまいますし、健康にも悪影響です。

黒カビ・汚れ・臭いなどはこまめにカーテンを洗濯していれば防ぐことが可能です。カーテンを洗わないと健康やカーテンの色柄、臭い、衛生などにマイナスだと考え、定期的に洗濯をする習慣を身に着けた方が良いでしょう。

カーテンを洗う手順は衣類の洗濯とほぼ同じ

カーテンを洗う手順は衣類の洗濯と同じように考えて大丈夫です。

具体的な手順は次の通り。

1.カーテンのタグに書かれている洗濯表示をチェックする

2.カビやホコリなどをカンタンに落としておく

3.フックを外し、洗濯表示にあわせて手洗い or 洗濯機で洗う

4.カーテンを脱水する

5カーテンを乾かす

手順ごとにカーテンを痛めないためのポイントがあります。

カーテンの洗濯手順について詳しく見ていきましょう。

カーテンのタグに書かれている洗濯表示をチェックする

まずはカーテンのタグについている洗濯表示をチェックします。洗濯機マークや手洗いマークがついていれば、自宅で洗うことが可能です。水洗い不可マークがついている場合は、自宅での洗濯はNGになります。洗濯屋に持っていって洗ってもらいましょう。

なお、カーテンの素材によっては、タグの表示に関わらず洗濯屋でプロに洗濯してもらった方がいいカーテンがあります。レーヨン素材のカーテンや麻、綿などのカーテン、高級なカーテンなどは洗濯によって色落ちや縮み、風合いを損なうなどの可能性があるのです。

古くなったカーテンは素材の耐久力が落ちているため、洗濯機などで洗うと破れてしまうことも。これらのカーテンは洗濯屋に持って行って洗ってもらった方が安心です。耐久の落ちている古いカーテンは、洗濯のときに状態をチェックして交換を検討してみるのも1つの方法です。

カビやホコリなどをカンタンに落としておく

カーテンをカーテンレールから外すときは、掃除機などでカンタンにカーテンのホコリを吸っておくことをおすすめします。ホコリが大量についたままだと、洗濯の水が汚れてしまい、洗い上がりのカーテンにホコリが付着していることがあるのです。

カーテンにカビやシミが生じている場合も、洗う前にカンタンな処置をしておきましょう。

カビが発生していたら、カビをブラシで軽く叩いて落とします。室内でやると床にカビがぽろぽろ落ちるので、できれば外で行ってください。

カビを叩き落とししたら、カーテンの裏側にタオルをあてて洗剤で優しく擦ります。さらに、濡らしたタオルでカビ部分をぬぐってください。タオルに汚れが移りますので、不要なタオルや布切れなどを使うことがポイントです。

カーテンにシミや黒ずみがある場合は、洗濯機洗いや手洗いの前に洗剤を染み込ませておきます。この手順を踏むことで、シミや黒ずみが落ちやすくなるのです。シミや黒ずみが濃い場合は、その部分だけカンタンに洗面所やお風呂などで洗っておいてもOKです。

なお、家で洗えないタイプのカーテンは、汚れにはノータッチ。ホコリなどを軽く落としたら、洗濯のプロである洗濯屋へ持ち込んでくださいね。

洗濯表示にあわせて手洗い or 洗濯機で洗う

ホコリなどへの対処をカンタンに行ったら、次は洗濯です。洗濯機OKのカーテンは洗濯機で丸洗いします。

まずカーテンフックを外します。カーテンを洗濯機で洗うときは、基本的に洗濯ネットを使用します。カーテンを横にじゃばら状にたたみ、縦にもじゃばら状にたたみます。じゃばらたたみとは、屏風のようなたたみかたのこと。縦も横も、屏風のようなたたみ方をして、コンパクトな状態で洗濯ネットに入れましょう。汚れの酷い部分は、より水に多く接する外側に来るようにしておくことがポイントです。じゃばらにたたむことで、均一に洗剤などが染み込むというメリットもあります。

手洗い用のカーテンは、手洗いを行います。外の水場やお風呂場などで、洗うのがおすすめです。衣類を手洗いするような感覚で洗ってOKです。

洗うときに漂白剤などを使うと、色落ちの可能性があります。

洗剤は中性洗剤や、良い物洗い用の洗剤がおすすめです。

抗菌や消臭効果のある洗剤や柔軟剤を使うと、今後のカビや汚れ、臭いの付着を予防できます。薄手のカーテンをこまめに洗いたいという人は、自宅に中性洗剤で消臭や抗菌の効果があるものをカーテン用にストックしておくといいかもしれません。

なお、カーテンは窓辺の広い範囲に設置します。匂いの強い洗剤を使うと、洗い上がりは想像以上に香りが広がります。香りに敏感な人やペットのいるお宅には、あまり匂いの強い洗剤はおすすめしません。

カーテンを脱水する

カーテンを洗ったら、脱水です。

脱水のポイントは、短時間だけ脱水すること。脱水を長くしてしまうと、カーテンにしわや縮みが生じてしまう可能性があるのです。繊細なカーテンの場合は傷ができてしまうことも。

脱水時間は30秒程度が目安。雫がポタポタ滴らない程度の脱水が基準になります。脱水が足りない場合は、手で絞っても大丈夫です。

カーテンを乾かす

乾燥機もしわや傷の原因になるため、おすすめしません。使用を避けましょう。

カーテンは、もとのカーテンレールに戻して乾燥させます。

「お天気の良い日は外乾しでいいのではないか」と思うかもしれません。確かに乾燥させるだけなら外乾しでもいいのですが、外乾しだとカーテンにしわができてしまうのです。もとのカーテンレールに設置し直すと、カーテンの自重でしわが伸び、キレイな仕上がりになるのです。つまり、乾かしながらカーテンを自然にしわ伸ばしできてしまうということ。

ただ、厚手のカーテンの場合は、重さでカーテンレールが歪んでしまう可能性があります。外で乾かしてから設置し直すことをおすすめします。

カーテンの雫が気になる人は、カーテンの下にあらかじめ新聞紙などを敷いておくと床の汚れを防止できます。

カーテンを洗濯できないときはどうすればいいの?

生活が忙しかったり、なかなかカーテンの洗濯日和に恵まれなかったりするなど、カーテンを洗濯できないときはどうすればいいのでしょうか。こんなときは、3つのポイントで、カーテンを清潔に保つことが重要です。

ホコリなどをこまめに叩く

どうしてもカーテンの洗濯ができないときは、カーテンや周囲のホコリを掃除機などで除去するだけで空気がかなり変わります。薄手のカンタンに付け外しできるカーテンは、こまめに外で叩くなど、ちょっとした工夫をしてみてはいかがでしょう。

消臭スプレーや除菌スプレーを活用する

カーテンの臭いが気になる場合や雨の多い時期は、消臭スプレーや除菌スプレーを利用するのも良い方法です。

ただ、ペットのいるお宅では、消臭スプレーなどでペットが体調を崩す原因になっていたというニュースがあります。ペットやお子さん、匂いに過敏な家族がいる場合は、使用を慎重に検討しましょう。害のないタイプや匂いが控えめなタイプを選ぶのも方法の1つです。

交換用のカーテンを用意しておく

洗うことのできない期間が続く場合は、交換用のカーテンを用意しておくことも対処法の1つになります。

たとえば、日常使いしている薄手のカーテンの換えを用意しておき、汚れたら換える。そして、私生活の状況を見て汚れたカーテンを都合の良いタイミングで洗う。これなら、カーテンを生活にあわせてクリーンに使えますね。

季節によってカーテンを交換するのもおすすめです。

交換のときに窓やカーテンレールを掃除し、使っていたカーテンを洗う。こんなふうに生活していると、季節の変わり目に自然とカーテンを洗濯する習慣が生まれます。カーテンを衛生的に使うという点でも良い方法です。

まとめ

カーテンは自宅で洗濯などの手入れが可能です。洗い方のコツとしては、繊細な衣類と似たようなタイプだと考えてみてください。タグをチェックし、そのカーテンにあった洗濯を行いましょう。カーテンの洗い方やお手入れ方法、清潔に保つためのコツについては、お気軽にカーテン専門店にお問い合わせください。

カーテンを買うときに「自宅で洗濯できるタイプ」と指定してカーテンを選んでもいいですね。洗えるタイプのカーテンにもいろいろな種類がありますので、色柄や機能の気に入るカーテンがきっと見つかるはずです。